| 葉の上にイクラ?(イクラではないのですが、これも立派な卵です - 虫こぶ) |
時期:7月〜9月 場所:見本園入口 観察テーマ:触る
虫こぶという聞き慣れない物体を知っていますか?知らない人も多いとは思いますが、尾瀬で目にしたことはあるかもしれません。虫こぶは虫えいとも呼ばれ、みなさんの身近な自然の中でも見つけることができます。 尾瀬では初夏の頃、山ノ鼻周辺で虫こぶが目につき始めます。虫こぶの形にはいろいろなものがあり、その多くはいびつな形をしているのですが、山ノ鼻で最も見つけやすいのはミズナラの葉に乗った、イクラのような形をしたものです。虫こぶは昆虫が植物内に産卵して、植物が変形したもので、軽く触ったくらいでは取れません。この虫こぶが枯れる頃になると、卵から孵った幼虫が虫こぶから出てくるのです。 その後も虫こぶは住処になったり、食べ物になったりするので、幼虫になってからも虫こぶは重要な物といえます。虫こぶを産みつける昆虫と産みつけられる植物の組み合わせは決まっていて、虫こぶの種類によって葉や茎などの産みつけられる場所や、形まで決まっています。植物に変わったものが付いていたら、じっくり観察してみてください。
 ■ミズナラの葉に産み付けられたイクラのような形をした虫こぶ
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| 湿原のハンターたち(虫を捕らえるしくみを触って確かめてみよう - モウセンゴケ) |
時期:6月下旬〜8月上旬 場所:上田代、沼尻 観察テーマ:触る
湿原には花粉を運ぶ昆虫を待つ植物いれば、昆虫を捕らえてエサにしようとする植物もいます。このように葉や茎を使って昆虫などを捕まえ、栄養として消化吸収する植物を食虫植物といいます。 尾瀬にはモウセンゴケ、コタヌキモ、ムシトリスミレという食虫植物が生育しています。この中でもモウセンゴケは目にする機会の多い食虫植物で、葉が丸形のモウセンゴケと、細長い形のナガバノモウセンゴケの2種類があります。ナガバノモウセンゴケは細長く大きな葉を活かして、トンボなどの大きな昆虫を捉えることができるようです。赤く見える葉をよく見ると、表面にネバネバした液体を水玉のように付け、虫が来るのをじっと待っています。モウセンゴケを見つけたら、虫になったつもりでちょっとだけ触ってみてください。 運悪くモウセンゴケにとまった昆虫は、暴れるほど葉が覆い被さるように包み込み、その消化液で幾日もかけて溶かされて吸収されます。こうして成長したモウセンゴケは、7月中旬頃に米粒ほどの白い小さな花を高い茎に咲かせます。これは花粉を運ぶ虫たちを葉で捕まえないようにするモウセンゴケの知恵なのです。
 ■モウセンゴケに捕らえられたアオイトトンボ
 ■小さな白い花を咲かせるモウセンゴケ
■動画による紹介(クリックすると表示されます)
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| 蛇紋岩(至仏山に珍しい植物が育つ理由とは) |
時期:7月上旬〜10月中旬 場所:小至仏山〜至仏山の稜線上 観察テーマ:触る
至仏山に登ると、山頂に近づくにつれて茶褐色の岩が現れます。これが至仏山を形成している蛇紋岩です。至仏山の蛇紋岩は古生代末期から中生代初期(約2億3000万年前)に形成された非常に古い岩石で、尾瀬では至仏山付近にしか分布していません。本来は暗緑色の岩石なのですが至仏山では風化が著しく、表面が茶褐色になっています。蛇紋岩という名前は、岩肌に蛇のような模様が見られることから命名されました。 蛇紋岩はケイ素とマグネシウムを含み、超塩基性の性質をもっています。蛇紋岩から溶け出すマグネシウムイオンは、植物の根からの吸水を鈍らせます。このため、至仏山では他地域からの植物の侵入が難しく、蛇紋岩地に適応した植物が残されました。こうした植物を蛇紋岩残存植物(オゼソウ、カトウハコベなど)、蛇紋岩変形植物(ホソバヒナウスユキソウ、シブツアサツキなど)といいます。 蛇紋岩は大変滑りやすいことも特徴のひとつです。至仏山登山の際には足元に注意しましょう。
 ■東面登山道の蛇紋岩。滑りやすいため通行には十分注意したい
 ■尾瀬の名前が付けられたオゼソウ
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