| 尾瀬泥炭8000年の歴史(尾瀬ヶ原の厚さを知ってますか?) |
時期:6月上旬〜10月中旬 場所:竜宮十字路付近 観察テーマ:見る
尾瀬ヶ原は一面ミズゴケで覆われ、その表面は触ってみると柔らかいことが分かります。この湿原は一体どれだけの厚さがあるのでしょう?湿原の厚さとは泥炭(層)の厚さを表しています。ミズゴケで覆われている部分は表面のわずか数cmしかなく、その下は堅く締まった泥炭なのです。 低温・過湿な環境下では、枯死した植物が完全に分解されずに泥炭となって積み重なります。ボーリング孔や井戸(ピット=竪穴)を掘って調べた結果、尾瀬ヶ原の中央部ではおおよそ4.5〜5mの泥炭が堆積していることが分かりました。泥炭にはさまざまなものが挟み込まれたり含まれたりしています。例えばその時代に育っていた樹木の破片、遠くから飛んできた火山灰や軽石(火山噴出物=テフラといいます)、まわりの山々から飛散した樹木の花粉などです。中田代のあるボーリング孔では11枚ものテフラが見分けられ、一部は浅間山や榛名山、また遠く九州から飛んできた噴出物と特定され、その層の年代が分かりました。また放射性炭素年代測定法によっても年代が判明し、これらの事から泥炭の積み重なる早さは年間0.7〜0.8mmと推定され、尾瀬ヶ原は場所によって違うものの、おおよそ8千年前ころから泥炭が積み重なり始めたと考えられています。 群馬県立自然史博物館には、調査で取り出された泥炭の標本が展示してありますので、そちらも見てみてください。
 ■雪解け直後の湿原。よく見ると植物が積み重なり、その下に泥炭があることがわかる
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