尾瀬の野鳥たち(鳴き声を私たちの言葉に置き換えてみると・・・ - 聞きなし) |
時期:シーズン中(5月中旬~10月中旬) 場所:下ノ大堀川付近 観察テーマ:聴く
鳥の鳴き方には2通りあります。声高らかに美しい鳴き声が聞こえたら、それはさえずりで、なわばりや、求愛などの鳥にとって大切な行為です。また、ジッとかチッといった声にならないようなものが聞こえたら、それは地鳴きと呼ばれる警戒の声です。 湿原で見かけることの多いホオアカは、私たちの足音に気付くと湿原から突然飛び出し、また近くの草むらへ潜り込みます。しばらく耳を澄ましていると、ピッピピピピーとさえずる声が聞こえてきます。尾瀬ではこの声を「ヨッピの吊り橋落ちたー」と表現したりします。このように鳥の声を人の言葉に置き換えたものを「聞きなし」といいます。特にウグイスのホーホケキョ(法、法華経)は有名です。 自然が豊かな尾瀬は鳥たちにとって大切な生息地です。それは、日本とオーストラリアを渡るオオジシギのような鳥でも同じことで、尾瀬は休息や採餌のための大切な中継地となっています。2005年に尾瀬がラムサール条約湿地に登録されたことで、改めてその重要性が認められました。
 ■湿原でよく見られるホオアカ。鳴き声は「ヨッピの吊り橋落ちた~」と聞こえる
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ニホンジカ(声や湿原を掘り返した跡からニホンジカの存在を感じ取ろう) |
時期:9月下旬~10月上旬 場所:見晴~赤田代分岐 観察テーマ:聴く
9月下旬頃になると日は短くなり、5時頃には夕暮れの光が次第に弱まり、空気は急激に冷え込んで指先や肌が痛くなってきます。この時間帯に湿原へ出てみると、近くの森や遠くの湿原から「ピヨォーーーーーーーー」という甲高い悲鳴の様な声が聞こえてきます。これはラッティングコールと呼ばれる、ニホンジカの雄がこの時期に見せるなわばりと求愛を示す鳴き声なのです。 ニホンジカは豪雪地域の尾瀬には夏場のわずかな時期にだけやって来るか、越冬する場所が遠方のために全く生息していないと考えられてきました。しかし、天敵の絶滅や少雪、里での生活場所が狭くなるにつれ、尾瀬で見られるニホンジカの数は増加傾向にあります。ニホンジカは食べた植物を反すうする(一度胃に送ったものを口に戻し、再び噛みつぶして別の胃に送る)ことで、湿原の植物や樹皮を食べることができるため、尾瀬の生態系を乱すことが問題視されています。最近では、ヌタ場という泥浴びや、ミツガシワ等を食べるために湿原を掘り返した跡があちこちでみられるようになりました。そこには足跡も残っていることが多いです。現在、環境省やボランティア団体がニホンジカの生息状況調査を行い、対策のためのデータを集めています。
 ■植物を食べるためにニホンジカが湿原を掘り起こした跡
■動画による紹介(クリックすると表示されます)
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